三行書付

大抵のことは三行でおk

ダーティハリー 1971/米 

BS放送の字幕版。テレビで吹き替え版は視聴済み。
何だかんだ言っても、イーストウッド山田康雄。コレ。

「勧善懲悪」や「痛快娯楽」といったお仕着せとは
真っ向対極に位置する奥深い人間ドラマが展開。

今回再見するに、その感が最も印象に残った。
ハリーはクリーンな正義の味方ではないし、
警察官として確固たる信念がある訳でもない。
思いの外、惰性で動いている人間とも思えるし、
逆を言えば、それだけ葛藤も多い人物なのだ。

ラストで追い詰めた犯人を見事に射殺するも、
意外な程に後味が悪い。また、EDの曲も暗い。
この「嫌な感覚」こそが、本作最大の主張なのかも。

ところで、長身のイーストウッドが持つと
S&W M29 がやたらと小さく見えて驚かされる。
劇中では 6.5インチ バレルを使用しているので
かなり嵩張るサイズの筈だが、全然そうは見えない。

また、44マグナムを意識して意図的に作った銃声も
本作ならでは特徴でドキドキ&ワクワクもの。
こういう小技も間違いなく効いているな。